こんにちは。
Windows プラットフォーム サポート担当の佐々木です。
今回は、UEFI Boot 環境のWindows 10 において、OS 用のハードディスクの RAID 1を構成する手順についてご説明させていただきたいと思います。
BIOS に代わるファームウェア (UEFI) に対応したWindows Server 2008 以降のバージョンでは、2 TB 以上の容量をサポートできる GPT ディスクから OS の起動が可能になります。
本ブログでは、ディスクの耐障害性を高めるため、 UEFI Boot 環境でダイナミックディスクの RAID 1を構成する手順について説明いたします。
■ RAID 1 (ミラーリング)とは?
RAID 1とは、ディスクの破損に備え、同じデータを2本のディスクに書き込む方式のことです。「ミラーリング」と呼ばれることもあります。
同じ内容のディスクを2本用意しておくことにより、1本のディスクが破損した場合でももう1本のディスクから OS を起動することができます。
つまり RAID 1を組むことにより、ディスクの耐障害性を高めることにつながります。
■ HDD の種類
HDD の扱いには、ベーシック ディスクとダイナミック ディスクがあります。
〇ベーシックディスク
パーティションを4つまで作成でき、プライマリ パーティション(3 つまで)と拡張パーティション(1 つのみ)によって構成されています。
ベーシック ディスクでは、ソフトウェア RAID を構成することができません。
〇ダイナミック ディスク
シンプルボリューム、スパンボリューム、ストライプボリューム、ミラーボリュームの4種類のボリュームを作成できます。
ダイナミック ディスクでは、ソフトウェア RAID を構成することができます。
※ベーシック ディスクからダイナミック ディスクに変換した場合は、データを残したままの状態でベーシック ディスクに戻すことはできません。
■ 事前準備
既存のディスク( Windows 10がインストールされたもの)に加えて、新規のディスクを1本追加接続してください。
既存ディスクをディスク 0、追加したディスクをディスク 1としてご説明をいたします。
今回は、ディスク 0のデータをディスク 1にミラーし、新規で作成するディスク 1のみで OS が起動できるよう設定を行います。
※お使いの PC のディスク構造は、『ディスクの管理』画面にて確認できます。
※RAID 1を構成する前のディスク構造
※RAID 1を構成した後のディスク構造
■ 対象 OS
- Windows 10
UEFI Boot 環境でダイナミック ディスクの RAID 1 を構成する手順は、おおまかに以下の5ステップで構成されます。
1. 新規ディスクを GPT フォーマットに変換
2. 回復パーティションを作成
3. EFI システム パーティションを作成
4. ディスクをダイナミック ディスクに変換し、ミラーを構成
5. BCD (ブート構成データ)の修正
それぞれの具体的な手順については、次回以降のブログでご説明させていただきます。
〇ステップ 1 からステップ 4 まで
UEFI Boot 環境でダイナミック ディスクの RAID 1 (ミラーリング)を組む方法 2 / 3
〇ステップ 5
UEFI Boot 環境でダイナミック ディスクの RAID 1 (ミラーリング)を組む方法 3 / 3
いかがでしたでしょうか。
本ブログが少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。