こんにちは。
Windows プラットフォーム サポート担当の佐々木です。
今回は、UEFI Boot 環境のWindows 10 において、前回のブログで作成した EFI システム パーティションの BCD を訂正し、
新規に作成したディスクから OS の起動をさせるまでの手順についてご説明させていただきたいと思います。
前回までのブログ
UEFI Boot 環境でダイナミック ディスクの RAID 1 (ミラーリング)を組む方法 1 / 3
UEFI Boot 環境でダイナミック ディスクの RAID 1 (ミラーリング)を組む方法 2 / 3
■ BCD (ブート構成データ)とは?
OS の起動に関する情報が埋め込まれたデータのことです。
BCDEdit.exe というコマンドツールから BCD を編集することができます。
1. BCD を修正する。
1-1. 管理者権限でコマンド プロンプトを起動し、以下のコマンドを順番に実行します。
bcdedit.exe /enum all
(I) 表示された一覧から、 詳細に Windows Boot Manager または Windows Boot Manager – Primary Disk と記載のある Windows Boot Manager の GUID を記憶します。
(II)bcdedit.exe /copy { identifier} /d “Windows Boot Manager – Secondary Disk”
※ identifier には (I) のコマンドの結果で記憶した GUIDを入力します。
bcdedit.exe /set { identifier} device partition=t:
※ identifier には (II) のコマンドの結果で記憶した GUIDを入力します。
Bcdedit.exe /enum all
(III) 表示された一覧から、 詳細に Windows Resume Application – secondary plex と記載のある “休止状態からの再開” のGUID を記憶します。
(IV) 表示された一覧から、 詳細に Windows 10 – secondary plex と記載のある “ Windows ブートローダー” のGUID を記憶します。
Bcdedit.exe /export t:EFIMicrosoftbootBCD
Bcdedit.exe /store s:EFIMicrosoftBootBCD /delete { identifier}
※ identifier には (III) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
Bcdedit.exe /store s:EFIMicrosoftBootBCD /delete { identifier}
※ identifier には (IV) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
Bcdedit.exe /store t:EFIMicrosoftbootBCD /enum all
(V) 表示された一覧から、”Device Options” のGUID を記憶します。
(VI) 表示された一覧から、 詳細に Windows Recovery Environment と記載のある “Windows Boot Loader” のGUID を記憶します。
(VII) 表示された一覧から、 詳細に Windows Resume Application と記載のある “休止状態からの再開” のGUID を記憶します。
(VIII) 表示された一覧から、 詳細に Windows 10 と記載のある “Windows Boot Loader” のGUID を記憶します。
(IX) 表示された一覧から、 詳細に Windows Boot Manager – Primary Disk と記載のある “Windows Boot Manager” のGUID を記憶します。
(X) 表示された一覧から、 詳細に Resume Application – secondary plex と記載のある “休止状態からの再開” のGUID を記憶します。
(XI) 表示された一覧から、 詳細にWindows 10 – secondary plex と記載のある “Windows Boot Loader” のGUID を記憶します。
(XII) 表示された一覧から、 詳細にWindows Boot Manager – secondary disk と記載のある “Windows Boot Manager” のGUID を記憶します。
Bcdedit.exe /store t:EFIMicrosoftbootBCD /set { identifier} ramdisksdidevice partition=r:
※ identifier には (V) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
Bcdedit.exe /store t:EFIMicrosoftbootBCD /set {memdiag} device partition=t:
bcdedit.exe /store t:EFIMicrosoftbootBCD /set { identifier1} device ramdisk=[r:]RecoveryWindowsREWinre.wim { identifier2}
※ identifier1 には (VI) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
※ identifier2 には (V) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
bcdedit.exe /store t:EFIMicrosoftbootBCD /set { identifier1} osdevice ramdisk=[r:]RecoveryWindowsREWinre.wim { identifier2}
※ identifier1 には (VI) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
※ identifier2 には (V) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
bcdedit.exe /store t:EFIMicrosoftbootBCD /delete { identifier}
※ identifier には (VII) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
bcdedit.exe /store t:EFIMicrosoftbootBCD /delete { identifier}
※ identifier には (VIII) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
bcdedit.exe /store t:EFIMicrosoftbootBCD /delete { identifier} /f
※ identifier には (IX)のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
bcdedit.exe /store t:EFIMicrosoftbootBCD /set { identifier} description “Windows Resume Application”
※ identifier には (X) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
bcdedit.exe /store t:EFIMicrosoftbootBCD /set { identifier} description “Windows 10”
※ identifier には (XI) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
bcdedit.exe /store t:EFIMicrosoftbootBCD /set { identifier1} resumeobject { identifier2}
※ identifier1 には (XI) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
※ identifier2 には (X) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
bcdedit.exe /store t:EFIMicrosoftbootBCD /set { identifier1} recoverysequence { identifier2}
※ identifier1 には (XI) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
※ identifier2 には (VI) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
bcdedit.exe /store t:EFIMicrosoftbootBCD /set { identifier1} default { identifier2}
※ identifier1 には (XII) のコマンドの結果で記記憶した GUID を入力します。
※ identifier2 には (XI) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
bcdedit.exe /store t:EFIMicrosoftbootBCD /set { identifier1} resumeobject { identifier2}
※ identifier1 には (XII) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
※ identifier2 には (X) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
1-2. ディスク 1 上のセカンダリ プレックスの情報を更新するため以下のコマンドを実行します。
bcdedit.exe /enum all
(I) 表示された一覧から、 詳細にWindows Boot Manager – secondary disk と記載のある “Windows Boot Manager” のGUID を記憶します。
bcdedit.exe /set {fwbootmgr} displayorder { identifier} /addfirst
※ identifier には (I) のコマンドの結果で記憶したGUID を入力します。
1-3. システムを再起動するため、以下のコマンドを実行します。
shutdown.exe /r /t 0
1-4. 再起動完了後、管理者コマンドプロンプトで Diskpart ユーティリティーを起動し、以下のコマンドを順に実行します。
Select disk 0
Select partition 2
Assign letter=s
※ ディスク 0 上の EFI システム パーティションにレター S を割り当てています。
Select disk 1
List partition
※ 表示された一覧から、 EFI システム パーティションの番号を記憶します。
Select partition X
※ X…1つ前のコマンドで確認した EFI システム パーティションの番号を指定します。
Assign letter=t
※ ディスク 1 上の EFI システム パーティションにレター T を割り当てています。
1-5. 新たな管理者権限のコマンド プロンプトを起動し、以下のコマンドを順番に実行します。
bcdedit.exe /store s:EFIMicrosoftbootBCD /enum all
(I) 表示された一覧から、 詳細に Windows Boot Manager – secondary disk と記載のある “Windows Boot Manager” のGUID を記憶します。
Bcdedit.exe /store s:EFIMicrosoftbootBCD /delete { identifier }
※ identifier には (I) のコマンドの結果で記憶していた、GUID を入力します。
bcdedit.exe /enum all
(II) 表示された一覧から、 詳細に Windows Boot Manager – Primary Disk と記載のある “Firmware Application {101fffff}” のGUID を記憶します。
bcdedit.exe /set {fwbootmgr} displayorder { identifier } /addfirst
※ identifier には (II) のコマンドの結果で記憶したGUID を入力します。
bcdboot c:windows
bcdedit /enum firmware
(III) 表示された一覧から、 詳細に Windows Boot Manager – secondary disk と記載のある “Windows Boot Manager” のGUID を記憶します。
bcdedit /delete { identifier }
※ identifier には (III) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
bcdedit /set {bootmgr} description “Windows Boot Manager – Secondary Disk”
bcdedit /enum firmware
(IV) 表示された一覧から、 詳細に Windows Boot Manager – Primary Disk と記載のある “Firmware Application {101fffff}” のGUID を記憶します。
bcdedit.exe /set {fwbootmgr} displayorder { identifier } /addfirst
※ identifier には (IV) のコマンドの結果で記憶した GUID を入力します。
1-6. システムを再起動します。以下のコマンドを実行します。
shutdown.exe /r /t 0
以上でダイナミックディスクの RAID 1を構成する手順は完了です。
ディスク 0を取り外し、新たに作成したディスク 1から OS の起動が可能かお試しください。
※以下の画像のように起動できれば、ディスクのミラーリングに成功しています。
いかがでしたでしょうか。
本ブログが少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
- 参考情報
Virtual Disk Service is transitioning to Windows Storage Management API
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/windows/compatibility/vds-is-transitioning-to-windows-storage-management-api