(この記事は2018年8月30日にHybrid Cloud Best Practices Blogに掲載された記事Why it is important to create Azure support requestsの翻訳です。最新情報についてはリンク元のページをご参照ください。)
Azure ワークロードで何らかの異常が発生した場合は、サポート要求を作成することが重要です。たとえば、CSP パートナー様がお客様のワークロードを自社やお客様のデータセンターから Azure に移行し、その後 1 か月も経たないうちに、VM の実行速度が低下したり、サービス ログにエラーが記録されたり、Web アプリが数時間おきにクラッシュしたりするなどの異常が発生するようになった場合を想像していただければ、重要性がおわかりになるでしょう。
パブリック クラウドは非常に複雑で、どんな異常が発生してもおかしくありません。高水準の SLA が適用されているとは言え、あらゆる問題を防止できるわけではありません。バグが発生しないプログラムは夢物語に過ぎないので、Azure リソースで異常が発生した場合の対応や問い合わせ先について知っておく必要があります。
覚えておいていただきたいのは、次の 1 点です。Azure ワークロードで異常が発生した場合は、Azure ポータルでサポート要求を作成します。他に近道はありません。問題を解決するためは、サポート要求の作成が真っ先に必要です。
作成はすぐに完了します。Azure ポータルに移動して、[ヘルプとサポート] をクリックし、[問題の種類] から [Technical]、[Billing]、[Quotas]、[Subscription Management] のいずれかを選択し、サブスクリプションやサポート プランを指定して、その他の詳細情報を入力します。
問題が発生したときは、マイクロソフトの担当者に直接問い合わせたり、ソーシャル ネットワークでマイクロソフトを非難したりする前に、まずはサポート要求を作成し、Azure サポート チームにご連絡ください。サポート チームが何らかの理由で対応できない場合は、チケット ID をお知らせいただくようお願いいたしますが、まずサポート要求の作成を必ず行ってください。エンジニアリング チームがチケット ID を基に問題発生時の状況を詳しく把握できれば、お問い合わせに効率良く対応できるようになります。
サポート要求を作成すると、マイクロソフトのヘルプデスクにチケットが割り当てられるだけでなく、同一リージョン内、同一ラック内、同一物理サーバー内の他のワークロード (Azure では他のユーザーのサービスも実行されています) の状況も含めて、お客様の環境に関する追加情報を収集および記録を行うスクリプト群が実行されます。多数のサービスと相互接続されているサービスでは、原因の特定は容易ではありません。サポート要求を作成すると、詳細なログが収集、保存され、サポート エンジニアが全体の状況を把握できるようになります。
注: CSP モデルでは、お客様のテクニカル サポートの窓口となるのは CSP パートナー様です。お客様は、Azure ポータルでサポート要求を直接作成することはできず、パートナー様が提供するオプションをご利用いただくことになります。CSP パートナー様は、お客様の代理としてサポート要求を作成し、問題をマイクロソフトにご連絡いただくことができます。CSP 間接モデルをご利用の CSP リセラー様の場合は、間接プロバイダー (販売店) 様が窓口となります。詳しくはこちらのページをご覧ください。
問題を早く解決したい場合は、パートナー様が簡単なトラブルシューティングを行い、問題の要因を検証してください。たとえば、VM で問題が発生した場合は、次のような簡単なテストを実施して、問題の原因を絞り込みます。
- 同じ VM を Azure の他のリージョンで実行する - 問題が他のリージョンでも発生しているのか、または特定のリージョンのみかを判断します。
- サイズを変更して他の VM ファミリを使用する - 別の基盤ハードウェアを使用します。
- VM を作成し直す - ゲスト OS の構成に問題がある可能性があります。
いずれにせよ、まずは必ずサポート要求を作成し、Azure サポート エンジニアの指示に従ってください。エンジニアが質問をしたり、情報のご提供をお願いしたりする場合がありますが、問題解決のためにご協力をお願いいたします。
パートナー センターについて
CSP 直接モデルパートナー様や CSP 間接プロバイダー様の場合、パートナー センター側で問題が発生することもあります。Azure エンジニアリング チームとパートナー センター チームは互いに連携していますが、それぞれ独立したチームであり、テクニカル サポートのプロセスも異なります。Azure に関する問題のサポート要求をパートナー センター ポータルで作成しても、Azure ヘルプデスクのシステムでサポート要求が自動的に作成されることはなく、その逆も同様です。また、問題を担当する Azure エンジニアが CSP パートナー様への対応経験がない場合、パートナー センターについて詳しくない可能性もありますが、その担当者が特定の Azure サービスのエキスパートではないということではありません。
パートナー センターでサポート要求を作成するには、パートナー センター ポータルにサインインし、[Support]、[Partner support requests]、[New request] の順に選択します。
問題発生時の手順をまとめると、次のとおりです。
- パートナー センター ポータル、パートナー センターの API、CSP の請求、その他パートナー センターに関する問題が発生した場合は、パートナー センター ポータルでサポート要求を作成し、詳しい状況をお知らせください。
- Azure リソース (VM、ストレージ、アカウント、Web アプリ) に関する問題、またはパートナー センターと関連のない問題が発生した場合は、問題が発生したお客様の代理として、Azure ポータルでサポート要求を作成してください。