(この記事は 2017 年 5 月 22 日に Office Blogs に投稿された記事 Announcing the public preview of the Office 365 adoption content pack in Power BI の翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)
2016 年 3 月に Office 365 管理センターの使用状況レポート (英語) をリリースし、Office 365 の各サービスがどれくらい使用されているかを把握できるようになりました。そして今回、Power BI でのパブリック プレビュー版 Office 365 導入コンテンツ パックの開始により、Office 365 をさらに活用できるようになります。
このコンテンツ パックでは、使用状況レポートのデータと Power BI のインタラクティブな分析機能を組み合わせ、使用や導入の状況に関するさまざまな情報を提供します。これを基に、管理者がより的確なユーザー トレーニングやコミュニケーションを促進できるようになり、組織内コミュニケーションや共同作業の改革によって、先進的な職場環境が実現します。
改善のヒントを得る
Office 365 では、どこにいても必要なサービスを自由に利用できるため、生産性や共同作業の効率を向上させることができます。しかし、Office 365 を開始するのにサポートが必要なユーザーもいます。たとえば、Skype for Business を使用したことがないユーザーには、Skype の使い方やこの機能がどのようにコミュニケーションの改善に役立つのかピンと来ないでしょう。このような場合、IT 担当者はユーザーと連絡を取り合い、詳しい情報やトレーニング資料を提供する必要があります。
新しい Office 365 導入コンテンツ パックでは、複数の製品の使用状況がまとめて表示され、ユーザーがどのようにコミュニケーションや共同作業を行っているかを把握できます。IT 管理者はこの情報を基に、ユーザーを的確にサポートすることができます。従業員がどの Office 365 サービスをどのような方法で使用しているかを把握できれば、トレーニングやコミュニケーションのポイントを決定するのも簡単です。コンテンツ パックを使用することで、使用状況の視覚化や分析、カスタム レポートの作成、情報の共有、特定の地域や部署における使用傾向の把握などが可能になります。
使用傾向を詳細に把握
主要機能である構築済みのダッシュボードは、Office 365 各製品のユーザーのアクセス状況について、複数の内容をまとめて表示します。ほとんどのメトリックで過去 12 か月分のデータを取得でき、使用傾向や状況の変化を時系列で見ることができます。
ダッシュボードは、主に [Adoption]、[Communication]、[Collaboration]、[Activation] の 4 つの領域で構成されています。各項目では、下記のような情報を表示します。
[Adoption] – 導入傾向の概要が表示され、Office 365 がどのようにユーザーに導入されているかがわかります。各サービスのアクティブ利用者数や組織内でよく使われている製品の組み合わせなどを把握したり、個別の製品の導入傾向を分析したりできます。
[Communication] – コミュニケーション用のサービス (Skype for Business、Exchange、Yammer など) の情報を表示します。最も活用されているコミュニケーション手段を見ることができ、さらにドリルダウンすると、コミュニケーション用ツールの変化なども把握できます。
[Collaboration] – OneDrive for Business と SharePoint でのドキュメントの保存や共同作業について、自身のアカウントで利用する場合と他のユーザーのアカウントで利用する場合の割合などを示します。ここでは、ユーザーが OneDrive for Business と SharePoint を主にファイル保存用に利用しているか、またはコンテンツ共有など他のユーザーとの共同作業に利用しているかを判断するのに便利です。
[Activation] – 組織内での Office 365 ProPlus、Project Pro、Visio Pro のライセンス認証状況を表示します。各製品のライセンス認証済みユーザー数を把握したり、Office アプリケーションが最新バージョンかどうかを確認したりできます。さらにこのレポートでは、ユーザーが製品のライセンス認証を行ったデバイスの種類も表示されるので、組織内で主に使用されているデバイスや、外出先で使用されている割合を把握できます。
使用状況に関する豊富な情報
使用状況や導入状況について、把握したい内容は組織によって異なります。コンテンツ パックは、情報の集計、分析、カスタマイズ、共有などの機能によって、このような要求に対応します。
部署、組織、場所ごとの使用状況を分析–多くの企業では、特定の部署や地域での Office 365 の使用状況を把握したいという要望があります。このような高度な分析を行うために、コンテンツ パックではユーザーの使用状況データを Azure Active Directory (AAD) の情報と組み合わせて提供します。この機能により、場所、部署、組織の情報など、AAD の属性別にレポートの内容を集計できます。
組み込み済みのフィルターを活用して関連性の高い情報を取得 – 多くのレポートで、コンテキストに応じたフィルターを使用してデータをさまざまな角度で分析し、個々の製品の導入傾向を把握できます。
パワー ユーザーをすばやく発見 – コンテンツ パックでは各サービスのユーザー アクティビティ レポートが表示されるため、パワー ユーザーを探すのも簡単です。パワー ユーザーは製品に精通しており、他のユーザーへのトレーニングをサポートしてくれることもあります。また、便利な使い方や業務効率化の方法などを共有し、ヒントを与えてくれます。パワー ユーザーは、率先して企業のデジタル トランスフォーメーションを推進する重要な役割を果たします。ユーザー アクティビティ レポートでは、特定の製品を使用したことのないユーザーを識別することもできます。これを利用して、ターゲットを絞った導入キャンペーンを実施できます。
コンテンツ パックをカスタマイズ – ダッシュボードとその基となるレポートは、コンテンツ パックをすばやく開始するためのテンプレートです。コンテンツ パックの真の力は、基となるデータにあります。コンテンツ パックをカスタマイズして、企業のニーズに合ったグラフを作成することで、管理者はデータを完全に制御できるようになります。
コンテンツ パックをカスタマイズするには、以下の 3 つの方法があります。
- 構築済みの視覚表現を選択して、不要な情報の削除や視覚的な表示形式の変更などを行う。
- 基礎となるデータ セットを活用して、ゼロから新規の視覚表現を作成する。
- Power BI Desktop の pbit ファイルに接続して、独自のデータ ソースを取得する。
コンテンツ パックを共有–Power BI Pro の共有機能を使用すると、ビジネス関係者や経営陣などの組織内外のユーザーと簡単にダッシュボードを共有できます。
フィードバックの重要性
コンテンツ パックの初期バージョンの限定プレビューに参加し、フィードバックをお寄せいただいたすべてのお客様に感謝申し上げます。この数か月間にお送りいただいた多くのフィードバックは、お客様に関する理解を深め、コンテンツ パックを改善するために役立てています。この機能で Office 365 の価値がさらに高まっているというご意見も数多く頂いており、大きな励みとなっています。
「導入コンテンツ パックは、画期的な Office 365 の管理ツールです。組織内の Office 365 の使用状況が明確に示され、各ユーザーが製品をどのように使用しているか、またどの製品が使用されていないかという重要な情報を捉えることで、的確なユーザー トレーニングを実施できます」
–お客様からのフィードバック
コンテンツ パックの使用を開始する
コンテンツ パックは、Office 365 管理者アカウントでサインアップし、無料の Power BI サービスから接続するだけで、すべてのお客様に追加料金なしでご利用いただけます。ダッシュボードやレポートのカスタマイズも可能です。コンテンツ パックは、Office 365 管理センターで有効化しておく必要があります。[Usage Reports] ページ下部に新しく表示されるカードでコンテンツ パックをオプト インすると、過去の使用状況の傾向を生成するワークフローが開始されます。このデータ処理タスクは、組織の規模や Office 365 の使用期間の長さに応じて 2 ~ 48 時間かかります。データの準備が完了したら、コンテンツ パックに表示されるようになります。ぜひこの手順でお試しください。
コンテンツ パックに接続する際には、グローバル管理者または製品管理者 (Exchange、Skype for Business、SharePoint) の権限が必要です。
関連情報
よく寄せられる質問などの詳細情報は、下記のサポート記事を参照してください。
- 導入コンテンツ パックの概要とよく寄せられる質問 (機械翻訳)
- Office 365 導入コンテンツ パックを有効化する
- レポートを操作する (機械翻訳)
- 導入コンテンツ パックのデータ モデル
- アクティブ ユーザーの定義 (英語)
- Office 365 導入コンテンツ パックのトラブルシューティング (英語)
ご不明な点がありましたら、Microsoft Tech Community の導入コンテンツ パック グループ (英語) にご投稿ください。また、Microsoft Tech Community が 2017 年 6 月 7 日 午前 9 時 (太平洋夏時間)/6 月 8 日午前 1 時 (日本時間) に開催する、Ask Microsoft Anything (AMA) セッションにもぜひご参加ください。このライブ オンライン イベントでは、製品チームやエンジニアリング チームのメンバーが、皆様からの質問に直接お答えしたりご意見を伺ったりします。このイベント (英語) をカレンダーに追加し、「Power BI の導入コンテンツ パック」AMA グループ (英語) にご参加ください。
ご意見をお聞かせください
ぜひ Power BI の Office 365 導入コンテンツ パックのパブリック プレビューをお試しいただき、管理センターの [Usage Reports] ページ右下のフィードバック リンクからご意見をお寄せください。マイクロソフトから返信をお送りすることもあります。皆様からのご意見にはすべて目を通し、Office 365 のレポート エクスペリエンスが皆様のニーズに添えるように取り組んでまいります。
–Anne Michels (@Anne_Michels、Office 365 マーケティング チーム シニア プロダクト マーケティング マネージャー)
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