(この記事は 2017 年 3 月 27 日に Office Blogs に投稿された記事 Skype for Business drives digital transformation の翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)
今回は、Office 365 マーケティング担当コーポレート バイス プレジデントを務める Ron Markezich の記事をご紹介します。
Office 365 は、グループごとに異なるワークスタイルに対応すべく設計された汎用的な共同作業用ツールキットであり、月間 8,500 万人を超えるアクティブ ユーザーを擁します。メール機能を提供する Outlook、インテリジェントなコンテンツ管理を実現する SharePoint、社内全体のネットワークを実現する Yammer、チャット ベースの迅速なチーム作業を可能にする Microsoft Teams など、各種機能が統合されており、その中で、エンタープライズ向けの音声/ビデオ会議のバックボーンとして機能するのが Skype for Business です。
コミュニケーションや共同作業は業務を進めるうえで不可欠となっており、お客様は会議や通話へのさまざまなニーズを満たすために Office 365 プランの Skype for Business に注目しています。Skype ネットワーク上で行われている会議の数は、全世界で年間 10 億件を超え、Skype for Business Online の利用は過去 1 年で倍増しています。
今回、統合コミュニケーション業界の年次カンファレンスである Enterprise Connect がオーランドで開催されるのに伴い、マイクロソフトは Office 365 における Skype for Business の新たな機能強化やパートナー ソリューションについて発表する運びとなりました。これは、マイクロソフトの目標である、コミュニケーションを主軸とした生産性向上を Skype で可能にする大きな一歩となります。
- Skype for Business クラウド PBX で、自動応答とコール キューイングという 2 つの新たな通話機能が利用できるようになりました。
- 新たな Skype for Business Call Analytics ダッシュボードのプレビュー版が利用できるようになりました。これにより、IT 管理者は状況をより詳細に把握して、通話に関する問題の特定や対処を行うことができます。
- パートナーから新しい会議室ソリューションが提供されることになりました。Polycom RealConnect for Office 365 では、お客様が既存のビデオ会議デバイスを Skype for Business Online 会議に接続できます。また、新しい Crestron SR for Skype Room Systems では、Crestron のコントロールおよび AV システムとのシームレスな統合が可能です。
- Skype for Business Online の初めてのアテンダント コンソールとして、Enghouse Interactive の TouchPoint Attendant が利用できるようになりました。
「Skype for Business Online は、今や当社の DNA の一部となりつつあります」
—J. Walter Thompson Europe、リージョナル IT ビジネス パートナー、Menakshi Sehwani 氏
完成度の高いエンタープライズクラスのコミュニケーション ソリューション
このたび、Skype for Business クラウド PBX で、自動応答とコール キューイングという 2 つの高度な通話機能が新たに利用できるようになりました。自動応答では、ダイヤル パッド入力と音声認識を利用して、着信通話への応答とルーティングを自動で行えます。コール キューイングでは、着信通話を、次に対応可能な担当者に着信順にルーティングすることができます。
この通話サービスに関しては、過去半年間で以下のような技術革新が急速に進められており、今回の機能強化もその一環として行われています。
- iOS CallKit (英語) の統合
- Skype for Business の Mac 用クライアント
- PSTN 会議の提供を 90 か国以上に拡大し、180 か国へのダイヤルアウトを可能に
- PSTN 通話をフランス、スペイン、英国に拡大すると共に、プレビュー版をオランダで提供
- ハイブリッド展開により数千ユーザーに対応
- Skype for Business Server Cloud Connector エディションによって、オンプレミスのテレフォニー資産をクラウドの音声ソリューションに接続可能に
企業の従来の会議システムや電話システムを Skype for Business に切り換えることで、社員が会議に参加できるようになると共に、通話の受発信や管理を、デバイスを問わずに Office 365 で直接行えるようになります。また、Skype for Business クラウド PBX を利用すれば、Office 365 管理コンソールで一元管理が可能となり、IT 管理者はメール、コンテンツ、共同作業のほか、コミュニケーションについてもシームレスな管理ができるようになります。
IT の管理と制御をより簡単に
今回は、Skype for Business Online Call Analytics のプレビュー版についても発表されました。この Office 365 管理コンソールの新しいダッシュボードを利用すれば、IT 管理者は状況をより詳細に把握して、ネットワークの問題やヘッドセットの不具合など、ユーザーの通話にまつわる問題を特定し、対処することができます。お客様によると、クラウド ベースのコミュニケーションに移行したことによる最大のメリットは、あらゆる会議システムや通話システムを単一のソリューションに統合し、プロビジョニングや管理を合理化できたことだと言います。また、お客様からは、ユーザー サポートにおける問い合わせに対処するため、通話データをより詳細に把握できるようにしてほしいとの声が寄せられていました。Call Analytics なら、豊富なテレメトリ データをリアルタイムで提供することで、IT 管理者によるトラブルシューティングを支援し、ユーザー エクスペリエンスを向上できます。
Call Analytics ダッシュボードをはじめとする IT 管理機能のほかにも、Skype for Business Online のセキュリティを強化するための新たな認証機能が利用できるようになりました。PowerShell の多要素認証、証明書ベースの認証、さらに、クライアント、会議、モビリティに関するカスタム ポリシー (英語) などが挙げられます。
「Henkel の IT 部門では未来のデジタル世界を実現したいと考えています。Skype for Business クラウド PBX などの機能を使えば、それが可能です」
—Henkel、統合ビジネス ソリューション担当コーポレート ディレクター、Markus Petrak 氏
会議室の効率を向上
どこにいても、参加者全員にとって会議の効率性と魅力を最大限に高めるためには、Web 会議やビデオ会議で、画面共有、IM、ホワイトボードといった機能を利用することが不可欠です。同時に、企業では、Skype for Business のあらゆる機能を利用しながら既存の会議資産も活用したいと考えています。このたび、Polycom では、クラウド ベースのビデオ相互運用サービスである RealConnect for Office 365 (英語) の一般提供を北米で 4 月より開始することを発表しました。RealConnect サービスでは、低い所有コストで既存のビデオ会議 (VTC) デバイスを Skype for Business Online に接続することができ、IT 部門によるプロビジョニングが容易なほか、ユーザーの利用も簡単です。
Polycom の CEO を務める Mary McDowell 氏は「Polycom RealConnect for Office 365 は、Skype for Business Online のユーザーを他のビデオ システム利用者とつなぐことで、ビデオの世界をシンプルにしてくれます。このクラウド サービスでは Skype for Business 会議に 1 クリックで参加できるので、既存のビデオ システムへの投資を保護できます」と語ります。
さらに今回は、Crestron から SR for Skype Room Systems (英語) ソリューションが提供されることになりました。次世代の Skype Room Systems である Crestron SR は、完全にネイティブな Skype for Business エクスペリエンスを提供すると共に、Crestron のコントロールおよび AV システムとシームレスに統合するよう新たに設計されています。こうした Skype Room Systems ソリューションでは、優れた音声や高品質ビデオ、それに室内でのコンテンツ共有が可能となるため、あらゆる規模の会議室に変革をもたらします。離れた場所にいる参加者が、手早く簡単に会議に参加したり電話をかけたりすることができます。2016 年 10 月リリースの Logitech SmartDock を利用しているお客様は、すでにメリットを実感しています。
「IT 面での当社の取り組みを成功させるには、ユーザー側での導入が不可欠です。Skype Room Systems が搭載された Logitech SmartDock を利用することで、ビデオを介した共同作業が簡単に行えるようになります。手頃な価格なので、従来のビデオ会議室 1 部屋分の値段で複数の会議室を設けることができます」
—Morgan Franklin Consulting、IT ディレクター、Franzuha Byrd 氏
Skype for Business のビジネス ソリューション
Skype for Business によって Office 365 全体にわたってコミュニケーションが促されるのと同じように、パートナーやお客様が Skype for Business 向けの API や SDK を用いてカスタム アプリを作成することにより、基幹業務アプリケーションやエンタープライズ向けソリューションにリアルタイムのコミュニケーション機能が実装されることになります。
マイクロソフトは HIMSS で、Skype for Business App SDK (英語) と Office 365 Virtual Health Templates (英語) の提供を発表しました。そして今回は、Enghouse によって、Skype for Business Online 向けの初めてのアテンダント コンソールの 1 つである TouchPoint Attendant が提供されることになりなりました。
Enghouse では、Skype for Business を利用して、新しいアテンダント コンソールによってお客様からの着信通話を効率的にルーティングします。また、Smartsheet (英語) では、自社の共同作業管理プラットフォームに Skype for Business を組み込んでいます。このように、Skype for Business はカスタム コミュニケーションのバックボーンとして活用されています。
Enterprise Connect にご参加ください
Office 365 は、コミュニケーションと共同作業のための、市場で最も包括的で高度なツールキットであり、世界各国にわたるチームや個人ユーザーの多様なニーズに対応します。Skype for Business は、会議、ビデオ、音声向けの単一のプラットフォームであり、Office 365 の中核機能として、チームや個人がドキュメントやアイデアを短期間で構築、作成、生成できるよう後押しします。今回、マイクロソフトのオンプレミス向けおよびクラウド向けの包括的なプラットフォームの一環として、生産性向上と管理の簡易化を可能にする新たな革新技術について皆様にお知らせでき、たいへん嬉しく思っています。
2017 年 3 月 29 日 (水) 午前 10 時 (東部夏時間) (同日午後 11 時 (日本時間)) に開催される Enterprise Connect に、ぜひご参加ください。マイクロソフトの基調講演で、マイクロソフトが最新のコミュニケーション機能や共同作業機能を通して個人、IT 部門、企業を支援することで、お客様のデジタル トランスフォーメーションをいかに後押ししているかをご紹介いたします。
—Ron Markezich
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