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Excel で管理を効率化し、存分に創造性を発揮

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(この記事は 2017 3 21 日に Office Blogs に投稿された記事 Reducing complexity and boosting creativity with Excel の翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)

建築家は、美しさと収益性を兼ね備えた作品を作り上げるために、創造性とビジネス ニーズのバランスを保つという独特な課題を抱えています。この職業で注目されるのはビジョンや創造性ですが、建築物に命を吹き込むためには綿密な計画と調整も必要です。ナットやボルト、梁などのあらゆる材料の組み立て、追跡、コスト計算などがプロジェクトの成否を分けます。

ツールを使用してプロジェクト計画の作成を簡素化し、建築家とスタッフが創造的な業務に専念できるようにすることが不可欠です。小規模な建築設計事務所 Best Practice Architecture and Design を所有する Ian Butcher 氏は、このことをよく理解しています。

Butcher 氏にとって、建築家になることは長年描いてきた夢でした。当然のことながら、この職業を志した理由は、ビジネス的な面ではなく芸術的な面に惹かれたからでした。「私は郊外で育ったため、田舎の家と小さなショッピング モールしか知りませんでした。8 年生のときに、校外学習でアトランタ州のハイ美術館に行きました。大人数のグループだったので、荷物用エレベーターに乗りました。ドアが開いて目の前に美術館の建物が現れたとき、『こんなもの見たことがない』と感激しました。その瞬間、私は建築家になりたいと思ったのです」

オフィスからアート スタジオに至るまで、Best Practice は常に独自のデザインを追求し続けています。

Butcher 氏はデザイン学校で学び、建築家になるという夢を叶えました。現在は建築設計事務所を所有してその管理を行っています。「最大の課題は、魅力的なプロジェクトをやり遂げることです。新しいプロジェクトを開始するたびに『本当にできるのか』と自問自答します。最も難しいのは、優れたデザインを作成することではなく、予算、クライアントとの契約、工務店やベンダーとの調整といった課題を解決することです」と Butcher 氏は言います。

材料の管理

業務が拡大するにつれ、プロジェクト計画の作成は重要性を増していきます。キッチンのリフォームから、オフィスや複数世帯住宅のデザインまで、Best Practice では次々とスケッチが行われています。それと同じくらい重要なのが、予算管理とプロジェクトの進捗管理を行うことです。

Butcher 氏とチーム メンバーは、各プロジェクト計画の作成とコストの追跡に Microsoft Excel を利用しています。材料や設備の一覧は Excel で作成しています。各建築プロジェクトの必要項目とそれに関連するコストを一覧にすると、詳細で長いものになります。ドライウォールから照明器具、床、窓、扉に至るまで、あらゆる材料を Excel で管理しています。Butcher 氏は「Excel では、材料、コスト、収益の流れを簡単に追跡できます。計算結果が正確に一致したときには、思わず駆け出したくなります」と笑いながら語ります。

Butcher 氏が気に入っている Excel 機能の 1 つが、IF 関数です。「窓や扉の一覧にこれを利用しています。扉のリストに [方角] 列を作成し、ここで N、S、E、W のいずれかを選択できるようにします。これで、各方角の扉の数をすぐに計算できます」。この機能を使用することで、材料リストと実際の設計図に使用されている材料を一致させ、材料の種類や数を間違え余分な購入コストが発生する状況を極力回避しています。

建設費の見積もりの比較

各プロジェクトでは、複数の工務店から建設費の相見積もりを取ります。この見積もりの比較と管理にも Excel を使用します。Butcher 氏は「受け取る見積書は、書式や分類が各社によって異なります。これらを同一条件で比較するために、すべて Excel にインポートします」と言います。キャビネットや浴室設備、電気器具などの項目をすべてグループ化し、コストの内訳を正確に比較します。

材料や設備の一覧を Excel で管理しています。

人件費と見込まれる収益の管理

各プロジェクトの人件費の追跡と料金体系の決定にも Excel を利用しています。「プロジェクトの進行状況を正確に把握することは困難です。予定が遅れることもあればスムーズに進むこともあります。Excel を使用することで、料金体系を作成して月ごとの支払い額に関連付け、プロジェクト全体で見込まれる収益を計算し、それに従って次の計画を立てることができます」と Butcher 氏は語ります。

これによって業務が円滑になり、スタッフは優れたデザインの作成に専念できるようになり、会社全体の予算計画が立てやすくなります。「プロジェクトの収益を定式化、分析して、雇用の決定に利用するうえで、Excel は最適なツールです」と Butcher 氏は述べています。

Excel でプロジェクトの創造性と実務面のバランスを取る

“Best Practice Architecture and Design” という社名には、「デザインの品質追求に近道はない」という Butcher 氏の信念が反映されています。これは実務の面でも同様で、日々正しい判断が必要とされています。「最終的な責任はすべて私の肩にかかっています」と同氏は語ります。

計画作成や計算において、Excel のようなツールは不可欠です。Butcher 氏は、ビジネスで活用できる Excel 機能のほんの一部を利用しているにすぎないと考えています。実行する機能や操作のヒントを迅速に表示し時間を節約できる、新しい Tell me 機能にも興味を持っています。「元のファイルを誤って上書き保存してしまったことが、数え切れないほどあります」と言い、ファイルの過去のバージョンを見られることにも大きな価値を感じています。

Excel は、Butcher 氏が建築家としての創造力とビジネス上の洞察力を兼ね備えるうえで役立っています。このビジョンと実務的な計画作成のバランスを保つことは、ビジネスにとどまらずあらゆるプロジェクトの鍵となります。Excel のようなツールは、計画や計算の自動化と合理化に役立ち、さまざまなプロジェクトの成功につながっています。Butcher 氏は、ビジネス上の企画やプロジェクトを成功させるには「恐れず、ただ前進あるのみ」と付け加えています。

※ 本情報の内容 (添付文書、リンク先などを含む) は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。


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