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古いアイテムの整理の基準日、自動整理のタイミング、対象外となるパターンについて

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こんにちは。日本マイクロソフト Outlook サポート チームです。
今回は、古いアイテムの整理の基準日を変更する方法、自動整理が行われるタイミング、整理の対象外となるパターンについてご説明します。

■ 古いアイテムの整理の基準日について
古いアイテムの整理の既定の基準日は更新日となっていますが、後述の ArchiveIgnoreLastModifiedTime レジストリによって受信日に変更することが可能です。
ArchiveIgnoreLastModifiedTime レジストリ設定前後の基準日は以下の通りです。

 

設定前 (既定の基準日)
===============
メッセージ: 受信日時または更新日時のうちの新しい日付
予定表 : 更新日時または予定、イベント、会議の開催日時のうちの新しい日付
タスク: 完了日または更新日時のうちの新しい日付。完了とマークが付いていないタスクはアーカイブされません。
メモ : 更新日時

 

設定後
=====
メッセージ : 受信日時
予定表 : 予定、イベント、会議の開催日時
タスク: 完了日。完了とマークが付いていないタスクはアーカイブされません。
メモ : 更新日時

 

基準日を変更するレジストリ
===================
キーのパス: HKEY_CURRENT_USERSoftwareMicrosoftOfficexx.0OutlookPreferences
キー名: ArchiveIgnoreLastModifiedTime
種類: REG_DWORD
: 1

※レジストリ キーのパス中にある xx は以下の通りです。
Outlook 2010 の場合 : 14
Outlook 2013 の場合 : 15
Outlook 2016 の場合 : 16

 

以下の手順により、グループ ポリシーで一括して設定することもできます。

グループ ポリシーによる設定
=====================
本作業はドメイン コントローラーで行います。

Outlook 2013、2016 の場合
~~~~~~~~~~~~~~~~~~

Outlook 2013、2016 の場合は管理用テンプレートに該当項目があるため、ご利用いただけます。

<事前準備>
1. Office の管理用テンプレートをダウンロードし、配置します。
詳細な手順は以下をご参照ください。
 Title : Office の管理用テンプレートを利用してグループ ポリシー (GPO) Outlook の設定を制御する方法
 URL : https://blogs.technet.microsoft.com/outlooksupportjp/2015/08/28/office-gpo/
※ 既に管理用テンプレートを追加済みの場合、<設定手順>から実施ください。

<設定手順>
1. 各バージョンに合わせて、以下の通り設定します。
[ユーザーの構成]-[ポリシー]-[管理用テンプレート]-[Microsoft Outlook 201x]-[Outlook のオプション]-[その他]-[古いアイテムの整理]-[異なる種類のアイテムをアーカイブするように Outlook が使う条件を変更する] をクリックします。
2. [有効] を選択します。[OK] をクリックします。

設定により、以下のレジストリが設定されます。
キーのパス: HKEY_CURRENT_USERSoftwarePoliciesMicrosoftOfficexx.0OutlookPreferences
キー名: ArchiveIgnoreLastModifiedTime
種類: REG_DWORD
: 1

※レジストリ キーのパス中にある xx は以下の通りです。
Outlook 2013 の場合 : 15
Outlook 2016 の場合 : 16

 

Outlook 2010 の場合
~~~~~~~~~~~~~~~
Outlook 2010 の場合は管理用テンプレートに該当項目がありませんが、以下の手順で設定可能です。

手順
~~~~
1. ドメイン コントローラーに管理者権限でログオンします。
2. [スタート] – [管理ツール] – [グループ ポリシーの管理] をクリックします。
3. [Default Domain Policy] もしくは、グループ ポリシーを適用させたい OU のグループ ポリシー オブジェクトを選択して右クリックし、[編集] を選択します。
グループ ポリシー管理エディタ画面にて、以下の操作を行います。
4. [ユーザーの構成] – [基本設定] – [Windows の設定] フォルダーを展開します。
5. [レジストリ] ノードを右クリックし、[新規作成] を選択して、[レジストリ項目] をクリックします。
6. [新しい [レジストリ] プロパティ] ダイアログ ボックスで、以下の通り入力します。

アクション : 更新
ハイプ : HKEY_CURRENT_USER
キーのパス : SoftwarePoliciesMicrosoftOffice14.0OutlookPreferences
値の名前 : ArchiveIgnoreLastModifiedTime
値の種類 : REG_DWORD
値のデータ :

6. グループ ポリシー管理エディタを閉じます。

※注意事項
グループ ポリシーが反映されるまでタイムラグがございます。
即時の確認を行いたい場合、クライアント PC のコマンド プロンプトより gpupdate/force を実行ください。

 

 

■ 古いアイテムの整理の自動実行のタイミングについて
以下の手順で手動実行した場合は、設定後即時整理が開始されます。
[ファイル]-[情報]-[クリーンアップツール]-[古いアイテムの整理] (Outlook 201020132016 MSI )
もしくは
[ファイル]-[情報]-[ツール]-[古いアイテムのクリーンアップ] (Outlook 2016 C2R )

MSI 版と C2R 版については、以下のブログをご参照ください。

Title : クイック実行形式 (C2R) Windows インストーラー形式 (MSI) を見分ける方法
URL : https://blogs.technet.microsoft.com/officesupportjp/2016/09/08/howto_c2r_or_msi/

以下の手順を実施すると、自動実行を有効にすることができます。
[ファイル]-[オプション]-[詳細設定]-[自動整理の設定]-[次の間隔で古いアイテムの整理を行う] チェック オン

 

自動実行は以下のタイミングで実行時間が到来しているかをチェックします。
Outlook 起動時直後
・ 日付が変わる時 (深夜 0 時に Outlook が起動している場合のみ)
その時、最後に自動整理が行われた時間から、[次の間隔で古いアイテムの整理を行う] で指定された日数 x 24 時間が経過していた場合に実行されます。

– 参考情報
タイトル : Outlook [古いアイテムの整理] ではタイムゾーンを考慮する必要があります
URL : https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/2813824

 

■ 古いアイテムの整理の対象外となるパターン
古いアイテムの整理を設定しているにもかかわらず、移動されなかったアイテムがあった場合、それらは移動対象外と認識された可能性があります。
a. 該当のアイテムが古いアイテムの整理から除外されている
——————————————————-
1. 現象が発生しているアイテムを開きます。
2. [ファイル] タブの [プロパティ] をクリックし、アイテムのプロパティ画面を開きます。
3. [このアイテムを自動的に整理しない] にチェックがオンの場合には整理対象外となります。

b. 該当のアイテムにフラグが設定されている
—————————————–
フラグが設定されているアイテムは移動対象外となります。
移動をさせたい場合にはフラグを削除してください。

 

c. 該当のアイテムの更新日が新しい
———————————
既定の設定では Outlook はアイテムの更新日を基準に整理を実行します。
つまり 1 日前のアイテムを整理するように設定している場合、更新日を確認して 1 日経過しているかを確認します。
受信日や作成日などから 1日経過していたとしても、更新日から 1 日経過していなければ移動されないということになります。

以下のような操作にて更新日はアップデートされます。
・ メッセージ アイテムの返信や転送の操作
・ アイテムの編集や保存 (未読から既読への変更なども含む)
・ 他のフォルダーへの移動、コピー (PST へのコビーは除く)
・ アイテムのインポート

 

d. (Outlook 2013 以降) OST にキャッシュされていないメッセージ アイテムには機能しない
————————————————————————————
Outlook 2013 以降、OST にキャッシュするメッセージの期間を指定することができるようになりました。
この機能の詳細については以下をご参照ください。

Title : Exchange Server 環境での Outlook 2013/2016 [オフラインにしておくメール] の動作と [期間] の制御方法について
URL : https://blogs.technet.microsoft.com/outlooksupportjp/2017/01/19/syncslider/

キャッシュしている期間よりも古いアイテムについては、古いアイテムの整理が機能せず、移動・削除は実施されません。
そのため、古いアイテムの整理が行われたタイミングで OST にキャッシュされていたメッセージ アイテムは対象となり、キャッシュされていなかったメッセージ アイテムについては対象外となります。
こちらは製品の不具合として認識されていますが、本動作を変更する回避方法や修正プログラムはございません。
キャッシュしている期間よりも古いアイテムを対象に古いアイテムの整理を実施いただく場合には、以下のいずれかの方法にて実施を行ってください。

[オフラインにしておくメール] の期間を [すべて] に変更してから、古いアイテムの整理を実施する
・ オンライン モードで起動し、古いアイテムの整理を実施する

 

■ 参考情報
===========
Title : Outlook で古いアイテムの整理を実行しても整理されない場合の対処方法 (更新日時とフラグに注意)
URL : https://blogs.technet.microsoft.com/outlooksupportjp/2015/06/22/outlook-3/

 

本情報の内容 (添付文書、リンク先などを含む) は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。


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