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SkyDrive と SkyDrive Pro の違いは?

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いよいよ新しい Office 365 の一般提供開始が来週に迫ってきました。もうすぐデバイス、ソーシャル、クラウド、管理の機能セットが強化された新しい Office 365 のエキサイティングなエクスペリエンスを皆様にもお届けすることができるようになります。

さて、そんな中で、お客様から新しい Office 365 で導入される「SkyDrive Pro」と、従来からあった無料の「SkyDrive」は何が違うのか、とよくご質問をいただきます。名前は似ているが違うものなのかどうか、片方は無償なのに、Office 365 のものは有償なので使う意味があるのか、といったことなのですが、これらのご質問にお答えします。

 

SkyDrive とは?

SkyDrive Pro の話をする前に、まず前からある無償の SkyDrive がどういうサービスかということについて、おさらいしておきましょう。

SkyDriveは、もともと、一般消費者向けの無償クラウドサービスのブランドである Windows Live サービスの 1 つとして 2008 年から日本でもサービスを行っている大容量クラウド ストレージサービスです。アカウントを作成することで、無償で 7 GB のディスク容量をクラウド上に持つことができます。Windows や Office と統合される機能を持っていることが特長で、Office ファイルをアップロードすると、Office Web Apps で閲覧や編集を行うことも可能です。Windows PC、Mac、タブレットデバイスなどからブラウザーで利用するのが基本的な使い方ですが、SkyDrive アプリを入手することで、Windows PC ではエクスプローラから利用、Mac では Finder から利用、Windows Phone、iPhone、iPad、Android では専用アプリからのアクセスが可能となります。

Windows においては、Windows Vista、Windows 7、Windows 8 においてエクスプローラとシェル統合を行うことができます。SkyDrive と Windows PC を同期する設定を行うと、既定では、マイプロファイルフォルダーの下に「SkyDrive」というフォルダーが作成され、クラウド上の SkyDrive にあるファイルとローカル PC 上にあるファイルが双方向で同期されます。

 

SkyDrive Pro とは?

SKyDrive Pro は、一般消費者向けの SkyDrive で提供している機能を、法人・団体向け管理者が中央から管理がきちんとできるように提供する仕組みです。SkyDrive の機能は便利ですが、企業で利用する場合、意図しない形で情報が共有され情報漏えいしてしまったり、サービスが無断で中断されたりということがないように、企業で利用するに足りる条件を付加したものが SkyDrive Pro であると考えてください。

つまり、一般消費者向けの SkyDrive に対応する企業向け機能が SkyDrive Pro です。前者は無償であり、後者は有償ですが、なぜそういう違いが出てくるのかについてはブログ記事「一般消費者向けクラウドと企業向けクラウドの本質的な違い」をご覧ください。

それでは、SkyDrive Pro の提供機能の詳細についてみていきましょう。

SkyDrive Pro は、いままで SharePoint で提供されてきた「個人用サイト (My Site)」の中のドキュメント ライブラリの名称について、SharePoint 2013 になって、一般ユーザーにもわかりやすい名前をつけたものになります。ここで「SharePoint 2013」と言っている理由は、これはクラウドだけの機能ではなく、内部設置型の SharePoint Server 2013 においても、個人用サイトの中のドキュメント ライブラリのことを同じ名前で呼ぶからです。

下のスクリーンショットは Office 365 の SharePoint Online のものになります。上のナビゲーションの中に「SkyDrive」というメニューがあります (SkyDrive Pro とは記載されていない) が、これを選択すると、自分の SkyDrive Pro にアクセスできます。

SharePoint には、チームサイトの中にもドキュメント ライブラリがありますが、SkyDrive Pro との使い分けは、SkyDrive Pro は組織の中においての自分管理のドキュメントの置き場所、チームサイトなどでは、プロジェクトメンバーや全社員と共有することが前提のドキュメントを置いておく、といった具合に行います。

個人用サイトの容量は、いままでは 1 ユーザーあたり 500 MB でしたが、新しい Office 365 では、これが 7GB に増量されました。使える基本機能は一般消費者向けの SkyDrive と似ていますが、99.9% の稼働率を保証するサービスレベル契約 (SLA) がついているのに加え、SharePoint テクノロジーに基づいて作られていますので、Office ファイルのクイックプレビューやバージョン履歴の保持、チェックイン/チェックアウト、ワークフロー連携や、管理者による機能制限やポリシーの適用まで、会社組織で利用するのに足る信頼性と組織化された管理機能を提供します。

 

さまざまなデバイスとの連携については、Windows 7/8 については、Office 2013 / Office 365 ProPlus の中に SkyDrive Pro アプリが含まれており、エクスプローラとシェル統合を行うことができます。SkyDrive と Windows PC を同期する設定を行うと、既定では、マイプロファイルフォルダーの下に「SkyDrive Pro」というフォルダーが作成され、クラウド上の SkyDrive Pro にあるファイルとローカル PC 上にあるファイルが双方向で同期されます。この辺は SkyDrive と似ています。単体でのダウンロードも今後計画されています。ちなみに、今回から SharePoint Workspace がなくなりましたが、この SkyDrive Pro と SkyDrive Pro アプリで共有のシナリオを代替していただくことになります。共有は P2P ではなく、あくまでも SharePoint サイトを基点にして行われ、SharePoint サイトからローカル PC にも同期されます。(トリビアとしては、この SkyDrive Pro アプリの実行ファイルは groove.exe となっており、SharePoint Workspace の後継機能であることをうかがわせています。)

 

Windows 8 ストアアプリや Mac、iOS、Android については、現時点ではまだ発表がありません。今後の動向にご注目ください。

 

SkyDrive と SkyDrive Pro の機能比較表

いままで文章で説明してきたことを簡単に表にまとめてみました。表で一覧にすると、理解も深まると思いますので、ご活用ください。

機能 SkyDrive SkyDrive Pro
(クラウド)
 SkyDrive Pro
(内部設置)
 基本機能
 アカウントMicrosoft アカウントOffice 365 ID Active Directory
 1 ユーザーあたりの利用可能容量7 GB
(有料で 100 GB まで追加可能)
7 GB100 MB
(調整可能)
 サービスレベル契約 (SLA)なし99.9% 返金制度あり運用者次第
 ファイル
 アップロードできるファイルの最大サイズ

300 MB
(アプリを使うと 2 GB)

2 GB2 GB
 禁止されているファイルの種類.EXE など ブロックされるファイルの種類 ブロックされるファイルの種類
(調整可能
 ドラッグ&ドロップによるアップロード

あり
(Siliverlight を利用)

あり
(Office 2013 付属の ActiveX を利用)
あり
(Office 2013 付属の ActiveX を利用)
 ドラッグ&ドロップによるダウンロードなしあり
(Office 2013 付属の ActiveX を利用)
あり
(Office 2013 付属の ActiveX を利用)
 ごみ箱ありありあり
 Office Web Apps による閲覧/編集ありありあり
 Office ファイルのクイックプレビューなしありあり
 バージョン履歴なしありあり
 チェックイン/チェックアウトなしありあり
 ワークフロー連携なしありあり
 共同作業
 Office ファイルの共同編集ありあり あり
 外部ユーザーとのファイル共有ありありあり
 管理機能
 管理者が機能の無効化可能なしありあり
 ポリシー準拠の設定なしありあり
 共有範囲の制限なしありあり
 SharePoint 2013 その他の統合・管理機能なし一部ありあり
 アプリ
 Windows ExplorerありOffice 2013 に同梱、
単体提供は今後予定 
Office 2013 に同梱、
単体提供は今後予定
 Windows 8 ストアアプリあり未発表  未発表
 Macあり未発表  未発表
 iPhone/iPadあり未発表  未発表
 Androidあり未発表 未発表
 Windows Phone (Office ハブ) 標準対応 標準対応 標準対応

 

新しい Office 365 にご期待ください

先日のブログの発表の通り、2/27 より新しい Office 365 の一般提供が開始になりますので、ぜひご期待ください。

 


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