(この記事は 2014 年 6 月 12 日に Surface Blog に投稿された記事 Healthcare Industry Welcomes Surface Pro 3, UPMC Among Early Adoptersの翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)
Surface Pro 3 の開発を準備していたとき、さまざまな分野の法人のお客様に意見を求めると、お客様は口々に「薄くて軽量、バッテリ寿命が長く、パフォーマンスが高く、画面が鮮やかな高機能のノート PC が欲しい」とお答えになりました。そして、大半の方が最後にこう付け加えるのです。「ああ、それから、iPad を持ち歩かずに済むようになればいいな」と。医療業界も例外ではありません。しかし、こうしたすべてのニーズを満たすのが Surface Pro 3 です。
先行モデル同様、Surface Pro 3 は医療現場での利用にも対応するデバイス (英語)として設計されており、医療従事者に最大限のパフォーマンスと操作性を提供できるようにゼロから考案されています。医療現場での利用に対応したデバイスとは、強力な Intel CoreTMプロセッサが搭載されている、エンタープライズ レベルのデータ セキュリティ機能を実装している、患者の処置の前後に消毒できるようになっているなど、医療関係者の生産性を可能な限り高めると同時に、患者に最高品質の医療を確実に提供するために必要なパフォーマンス、信頼性、セキュリティの実現をお約束するものです。組織にタブレットを導入する際は、検討中のデバイスが医療現場での利用に対応しているかを必ずお確かめください。
マイクロソフトは今年の HIMSS 年次総会で、医療業界のお客様がどのように Surface デバイスを活用し、業務に変革をもたらしているかをご紹介させていただきました。たとえば海軍海兵隊扶助協会 (NMCRS)は、海軍・海兵隊関係者の初めて出産を迎える女性に提供している在宅医療サービスを改善するために、専用の Windows 8 アプリを Surface に実装して訪問看護師に提供しています。米国有数の高齢者介護施設と認知症ケア施設を経営している Aegis Living (英語)では、施設職員に Surface タブレットを支給し、居住者のケアと投薬の管理に役立てることで、年間 11,000 時間の労働時間短縮に成功しました。また、コミュニティ保健認定プログラム (CHAP、英語)は、全米で最も古い歴史を持つ、コミュニティをベースとした認証機関であり、同機関の審査官は Surface Pro デバイスを活用して審査対象の視察、面接、情報の記録をシームレスに実施すると共に、訪問予定の管理にも役立てています。
先日 こちらのブログ記事でお知らせしたように、BMW グループ、ザ コカ・コーラ カンパニー、LVMH モエ ヘネシー・ルイ・ヴィトン、Avanade の各社は、一般販売の開始前から Surface Pro 3 を早期採用していました。また、シアトル小児病院 (英語)も既存のノート PC の代わりに Surface Pro 3 を導入することを公表しています。「U.S. News & World Report」の小児病院ランキングで常に上位に名を連ねる同院は、小児/青年期医療専門の大学病院として他病院からの紹介患者を受け入れており、全米で最も広範な地域の患者を診察している小児病院です。既存のノート PC を Surface Pro 3 に置き換える戦略により、同院の臨床医たちは、タッチ対応のモダン UI を通じて電子カルテを管理するだけでなく、HIPAA を始めとする医療業界の厳格な規制も順守できるようになります。シアトル小児病院の CIO、Wes Wright 氏は次のように語っています。「当院では、既存のノート PC を Surface Pro 3 に置き換えることにしました。軽さ、バッテリ寿命、アプリケーションの互換性のいずれの面においても、Surface の優位性は火を見るよりも明らかです」。
そしてこの記事では、さらなる早期導入事例として、Surface Pro 3 の有効性をいち早く認めてくださった、医療業界の新たなお客様を紹介できることになりました。
ピッツバーグ大学医療センター (UPMC) は、ピッツバーグを拠点に、総合医療と医療保険サービスを提供する大手機関です。テクノロジを活用することで、より質の高い医療を患者に提供すると共に、医師たちがより長い時間を患者とのコミュニケーションに割ける体制作りを推進しています。UPMC は、医師たちが診察時に必要となる患者 1 人 1 人についての最重要情報にすばやくアクセスできるよう、同機関の革新的な Convergence アプリケーションを実行するデバイスとして、2,000 台の Surface Pro 3 デバイスの導入を決定しました。「私たちは当初、約 1 年を費やして iPad 用アプリケーションの開発に取り組んでいましたが、このアプリケーションはエンタープライズ規模の環境ではうまく機能しないということが判明しました。たとえばレガシー システムとの連携など、Windows 8 ベースの Surface であれば達成できるような多くの機能を実現できなかったのです」と UPMC の最高イノベーション責任者および UPMC テクノロジ開発センター所長を務める Rebecca Kaul 氏は述べています。「開発担当者が考案した iPad アプリを医師たちに試してもらったところ、見やすいデザインは気にいったのですが、このアプリが読み取り専用であり、データを記録するには従来どおり電子カルテ システムに戻らなければならないことを聞くと、一転して難色を示しました。電子カルテを使用するには、自分のデスクトップ PC が置いてある場所まで行く必要があり、アプリを改良できたとしても、iPad から Citrix セッションを開いて電子カルテ システムにログインし、該当するセクションまで移動してデータを記録するのが限界で、効率的なプロセスは構築できそうにありませんでした。Windows 8 ベースの他のデバイスも検討しましたが、やはり Surface が適しているという結論に達しました。サイズとフォーム ファクターに加え、消毒できるという点で、機能バランスが絶妙だったためです」。
ますます多くの病院、医師・看護師の皆様に Surface Pro 3 をご利用いただけるようになってきたため、ここで改めて、本デバイスの新機能の一部を紹介し、医療機関のパフォーマンスを向上するうえで Surface Pro 3 がいかに効果的かをご説明したいと思います。
- 新たに 12.1 インチディスプレイを採用し、画面を大きくすることでさらに多くの情報を表示できるようになりました。これにより、簡易版アプリで妥協するのではなく、多くのフル バージョンの電子カルテ ソフトウェア パッケージに見られるようなデータ量の多いインターフェイスを医療現場でも利用できます。
- 改良されたマルチポジションキックスタンドではペン入力に合わせて自由な角度に調整でき、患者とのコミュニケーションが妨げられません。
- Surface Pro 3 はさらに軽量かつ薄型になり、臨床医が院内を回診したり、別の場所に移動したりする際に携帯しやすくなりました。これまでのように、複数の据置型デバイスを各所に設置して 1 日の間に何度もログインとログアウトを繰り返す必要はなく、貴重な時間を有意義に使えるようになります。
- 新しい Surface Pro 3 のペンはスムーズな臨床情報の記録を可能にするだけでなく、電子カルテ アプリケーションの細かいインターフェイスにモバイル デバイスからアクセスする際にも威力を発揮します。
- Surface Pro 3 ではバッテリ寿命がさらに長くなり、医療従事者はデバイスの充電量を気にすることなく患者とのコミュニケーションに集中できます。
- Surface Pro 3 では新たに、各種の Intel CoreTMプロセッサを選択できるようになりました。これにより、タブレット活用のニーズが少ないパートタイムの介護士から、グラフィックを多用する PACS (医療用画像管理システム) のユーザーまで、あらゆるタイプの医療従事者に最適な構成を実現できます。
マイクロソフトでは医師の皆様から、他のモバイル デバイスでは実現できなかった、Surface ならではのメリットについて、継続的にお話を伺っています。
- 「私にとってペン オプションは魅力的な機能です。患者の容体が刻々と変化している場合、臨床現場では依然として手書きでメモを取るのが最も一般的です。マルチポジション キックスタンドは実に多くの可能性を秘めた機能で、コミュニケーションの促進に役立ちます。常に相手の目を見ながら話ができるため、患者の家族との信頼関係を深めることができます」- シアトル小児病院、睡眠障害科医長、Maida Chen 医師
- 「Surface Pro 3 の何がすばらしいかと言うと、診察室にいるときには医療用デスクトップとして使用し、Windows 8 フレームワーク上で情報を表示できることです。ドッキング ステーションから取り外せばタブレットとして持ち歩けるようになるので、回診時にも手元のタッチ操作であらゆる情報をすぐに確認できます。当院の Convergence プラットフォームを Surface デバイス上で使用することにより、患者の治療歴をつぶさに確認できるうえ、タブレットと電子カルテ システムのユーザー エクスペリエンスの間に高い相互運用性がもたらされ、最適なワークフローを実現できます」- UPMC、医療情報テクノロジ担当 VP および放射線科医、Rasu Shrestha 医師
- 「テクノロジによって私の診療方法は変化しました。パワフルかつモバイル性に優れた Surface を導入したことで、当院は大きな進歩を遂げ、より多くの命を救えるようになるでしょう。Surface がすべてを変えたのです」- Palmetto Health、医長、Nick Patel 医師
- 「Surface は、既存のワークステーションとまったく同じ働きをしてくれます。また、Surface を実際に病室まで持ち込み、腰を下ろして患者と向き合い、目を見て話ができる点も、大きな魅力です。しかも、途中でワークステーションを使いに戻るという無駄を省けるようになったため、診察時間がこれまでの半分ほどに短縮できました。これで、医者という職業はもっと楽しくなります。実に画期的なことです」- FACOG 所属医学博士、高リスク出産専門医、Edward Zabrek 医師
- 「マイクロソフトの Surface を持ち運んで活用すれば、病室に向かう間にデータをチェックし、治療プランを立てることができます。病室の外だけでなく、病室内にもそのままデバイスを持ちこめるので、画面を裏返して患者に見せ、これから行う治療とその理由を説明することで、患者の理解が深まり、連携して治療を進められるようになります。そうした意味で、Surface は私の人生を変えたと言えます」- UPMC 長老派教会病院、心臓病専門医、Shidev K. Rao 医師
昨今の医療業界では、より少ないリソースで、いかにより多くの成果を上げるかが重要になっています。ただし、患者のケアがおろそかになることは許されません。テクノロジではなく、患者に対して多くの時間を割く必要があります。こうしたことを、UPMC やシアトル小児病院といった世界に名立たる医療機関は、Surface Pro 3 を使用して実現しています。
Surface のビジネス利用の詳細については、surface.com/businessをご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Microsoft Surface 担当シニア ディレクター
Cyril Belikoff